スウェーデン自転車利用推進協会が国家インフラ計画を批判 ― 自転車利用への抜本的対策を要求

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ストックホルム、スウェーデン(スカンジナビア) — スウェーデンの団体「スウェーデン自転車利用推進協会(Cykelfrämjandet)」は、2026年から2037年までの期間のインフラ計画に関する基本方針案に対し、政府へ大規模な意見書を提出しました。2024年4月15日付のこの文書では、交通局(Trafikverket)の優先順位付けが鋭く批判されています。同協会は、交通局が国家計画において自転車交通を軽視し続けることで、大きな社会問題を解決する機会を逃していると主張しています。協会によれば、交通局はインフラが交通手段の選択に与える影響を過小評価しており、国家予算の10%を自転車関連の施策に充てるよう求めています。

背景

交通局は、今後12年間にわたるスウェーデンのインフラ整備・維持の指針を策定する任務を負っています。2026年から2037年の現行の基本方針案は、計画が将来のニーズを満たすものとなるよう、さまざまな社会的主体に照会(レミス)に出されました。サイクリストの利益を代表するCykelfrämjandetは、既存道路の維持管理が優先されている点は肯定的に捉えつつも、総予算が少なすぎること、そして輸送システムにおける自転車の役割が極めて過小評価されたままであると考えています。同協会は、スウェーデン環境保護局が2024年4月に「現在の対策では国家の気候目標は達成されない」と評価したことを指摘し、排出ゼロの輸送手段への投資がかつてないほど急務になっていると強調しています。

詳細

Cykelfrämjandetは、国家計画において自転車により大きなスペースを割くべき理由として、国民の健康増進、環境負荷の低減、道路渋滞の緩和、医療費削減による経済的利益、社会的包摂、そしてより魅力的な都市環境の6つの主要な論点を挙げています。特に交通局の予測モデルを、同協会は「自己成就的」であると批判しています。自動車交通量が増え続けると想定し、それに基づいてインフラの規模を決定することで、自動車が最も便利な選択肢であり続ける環境が作られ、自転車への転換の可能性が無視されているという指摘です。

意見書では、この傾向を逆転させるための具体的な措置が提案されています:

  • 既存の道路スペースを歩行者・自転車道やバス専用車道へ強力に再配分すること。
  • 自転車利用に関する拘束力のある国家目標の導入と、2017年の国家自転車戦略の更新。
  • サイクリストの赤信号での右折許可や、安全が確保できる場所での一方通行路の逆走許可などの規則改正。
  • 安全性と安心感を高めるための、市街地および地方道路の両方における制限速度の引き下げ。

また、同協会はスウェーデンの危機管理における自転車の重要性も強調しています。電力や燃料の供給に深刻な支障が生じた際、自転車は強靭で独立した輸送手段となり、国民のレジリエンス(回復力)を高めます。一方で、Cykelfrämjandetは成人サイクリストへのヘルメット着用義務化の提案については、自転車利用の促進を妨げる誤った道であるとして反対しています。

今後の展望

真の変化を達成するために、Cykelfrämjandetは、個々の自治体に費用の大部分を負担させるのではなく、国が自転車インフラに対してより大きな財政的責任を負うことを提案しています。目標は、国家インフラ計画予算の10%を長期的には自転車関連に割り当てることであり、これはすでに他の複数の欧州諸国で適用されている水準です。また、持続可能なモビリティへの自治体の投資を刺激するため、都市環境合意(Stadsmiljöavtalen)や同様の国家支援制度の再導入も求めています。今後、同協会は、この分野の管理をより明確にするため、スウェーデン国立道路交通研究所(VTI)が提案した自転車利用の国家目標を政府が採択することを期待しています。