日本政府、第2次自転車活用推進計画を推進 安全向上と観光振興を軸に

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Tokyo, Japan (East Asia) — 日本政府は、自転車の役割拡大を通じた良好な都市環境の形成や、事故のない安全な社会の実現を目指す「第2次自転車活用推進計画」の実施を加速させている。2021年5月に閣議決定されたこの計画は、サイクルスポーツによる健康増進やサイクルツーリズムの推進による観光立国の実現も重要な柱に据えており、現在は国の方針に呼応する形で、全国の地方自治体による独自の計画策定が活発化している。

背景

自転車活用推進計画は、2017年に施行された「自転車活用推進法」に基づいて策定されている。今回の第2次計画は、2018年度から2020年度までの第1次計画の成果と課題を継承しつつ、社会情勢の変化に対応するために策定された。背景には、脱炭素社会の実現に向けた環境負荷の低減や、都市部での交通混雑緩和、さらには近年の健康志向の高まりがある。また、自転車が日常の移動手段としてだけでなく、地域経済を支える観光資源や、災害時の代替交通手段としても再評価されている点が挙げられる。

詳細

本計画では、具体的に4つの目標が掲げられている。第一に、自転車交通の役割を拡大することで良好な都市環境を形成すること。第二に、サイクルスポーツの振興等により、国民が活力を持って生活できる健康長寿社会を実現すること。第三に、サイクルツーリズムの推進により、地域の魅力を発信する観光立国を実現すること。そして第四に、インフラ整備と安全教育の両輪で「自転車事故のない安全で安心な社会の実現」を図ることである。

国土交通省が推進する「GOOD CYCLE JAPAN」プロジェクトでは、これまでにトカプチ400やしまなみ海道、ビワイチなど複数の「ナショナルサイクルルート」を指定し、国内外のサイクリストを呼び込む環境整備を行ってきた。また、自転車活用推進本部は、地方公共団体が地域の実情に即した「地方版自転車活用推進計画」をスムーズに策定できるよう、「策定の手引き(案)」を公開している。現在、北海道から東北、関東、北陸に至るまで、数多くの都道府県および市区町村が独自の計画を策定し、専用レーンの設置や駐輪環境の改善、安全キャンペーンの実施などに取り組んでいる。

今後の展望

今後は、未策定の自治体に対する策定支援を継続するとともに、策定済みの自治体においては計画に基づいた具体的な施策の効果検証が焦点となる。政府は、自転車を単なる移動手段としてだけでなく、持続可能な都市形成や国民のウェルビーイングを実現するための鍵として位置づけており、インフラのさらなる高度化と安全意識の醸成を並行して進める方針だ。