アメリカ合衆国ニューヨーク市(北米) — ニューヨーク市交通局(NYCDOT)は、2023年の自転車事故データ年次報告書を公開しました。これによると、市内5区全体で計30人の自転車利用者が死亡し、5,158人が負傷しました。2011年の地方憲章第13条(Local Law 13)に基づき義務付けられているこの報告書は、2023年1月1日から12月31日までの期間における自転車利用者、歩行者、および電動キックボードや電動モペッドなどの「その他電動車両」利用者の交通安全状況を詳細に分析しています。
背景
この年次報告プロセスは、2011年の地方憲章第13条の成立を受け、自転車関連の安全指標を追跡するために確立されました。2021年以降、NYCDOTは代替的な電動交通手段の普及に対応するため、報告カテゴリーを拡大しました。「その他電動車両(Other Motorized)」カテゴリーには現在、電動キックボードや、一般に電動モペッドと呼ばれるペダルのない大型電動自転車が具体的に含まれています。報告書のデータは、自動車との衝突事故だけでなく、自転車や他の軽電動車両のみが関与した事故についても作成されるニューヨーク市警察(NYPD)の事故報告書(MV-104)から集計されています。
詳細
2023年のデータによると、自転車利用者の重大な負傷や死亡の主な原因は依然として自動車が関与する事故でした。記録された自転車利用者の死亡者30人のうち、22人は自動車との直接的な衝突によるもので、残りの8人は単独事故や歩行者との衝突など、自動車が関与しない事故で発生しました。市全体で報告された5,158人の自転車負傷者のうち、4,829人は自動車との接触によるものでした。
行政区別では、ブルックリン区が市内で最も多く12人の自転車利用者が死亡し、次いでマンハッタン区で7人、クイーンズ区で6人となりました。ブロンクス区は3人、スタテンアイランド区は2人でした。負傷者数においてもブルックリン区が年間1,976人で最多となり、マンハッタン区が1,666人で続きました。
「その他電動車両」カテゴリーでは2023年に顕著な動きが見られ、市全体で20人が死亡、2,402人が負傷しました。これらの死亡事故のうち9件は自動車との衝突で、11件は乗用車やトラックが関与しない事故でした。歩行者もこれらの交通手段の影響を受けており、報告書は自転車と歩行者の衝突により歩行者340人が負傷し、2人が死亡したと記しています。「その他電動車両」と歩行者の衝突では、さらに223人が負傷しました。
ニューヨーク市における交通暴力の全体像は、当局にとって依然として重大な懸念事項です。自動車の乗員、歩行者、自転車利用者を含めると、2023年の市内の負傷者は計54,019人、死亡者は265人に達しました。自転車利用者は、同年の市内の交通事故死亡者数全体の約11%を占めています。
今後の展望
2023年の報告書は過去のデータに焦点を当てていますが、NYCDOTは「NYC Cycling Risk Indicator(ニューヨーク市自転車走行リスク指標)」を通じて長期的な安全傾向の監視を続けています。このツールは、事故データと市内全域での自転車利用量の増加を比較することで、自転車の安全性を文脈化するために設計されています。交通局は、ニューヨーク市の街路で変化し続ける安全上の課題について市当局や市民に情報を提供するため、今後も毎年これらの個別データを報告する義務があります。次回の年次報告書は2025年6月に発行される予定です。